今月の一品

2018年9月

葛飾北斎<br>富嶽三十六景 凱風快晴

葛飾北斎
富嶽三十六景 凱風快晴
(かつしかほくさい ふがくさんじゅうろっけい がいふうかいせい)

葛飾北斎
横大判錦絵
天保2~5年(1831~1834)頃

※2018年9月1日(土)~9月24日(月・振休)まで特選鑑賞室にて展示中

作品解説

富嶽三十六景は、季節や天候などにしたがって多様な表情を見せる富士を、さまざまな場所から描いたシリーズです。三十六景とありますが、実際には四十六図が制作されました。
凱風快晴は、シンプルな構図と赤・青・緑のコントラストによって、「不二」と称された日本一の山が見事に表現されていて、シリーズ中、最も知られた作品の一つです。空には鰯雲が浮かび、初秋の朝焼けに赤く染まった富士が描かれています。

ポイント

非破壊分析による色材調査によって、文字や絵の輪郭線には藍(植物染料)が、空の部分などには舶来の化学顔料プルシアン・ブルーが用いられていることが明らかにされています。当時、プルシアン・ブルーはベロ藍と呼ばれ、この色を基調とした作品が人気を博しました。