今月の一品

2019年2月

諸国名橋奇覧 足利行道山 くものかけはし

諸国名橋奇覧 足利行道山 くものかけはし
(しょこくめいきょうきらん あしかがぎょうどうざんくものかけはし)

諸国名橋奇覧 足利行道山 くものかけはし
葛飾北斎
天保4~5年(1832~33)頃

森アーツセンターギャラリー(東京都港区、六本木ヒルズ森タワー52階)で開催中の
「新・北斎展 HOKUSAI UPDATED」で2019年3月6日(水)から3月24日(日)まで展示。

作品解説

諸国名橋奇覧は、諸国の橋を主題にする11枚の風景画シリーズ。『富嶽三十六景』と同時期に、同じ版元から出版されました。「奇覧」という題から分かるように、いずれも実際の景色ではなく、北斎の豊かな創造力によって独創的な風景を作り上げています。栃木県足利市の行道山浄因寺は、行基上人開祖と伝わる古刹。巨石の上に立つ茶室「清心亭」に渡る天高橋を北斎は「くものかけはし」として描きました。

ポイント

断崖絶壁に建つ本堂から、切り立つ岩場の茶室に架かる橋。谷間には白雲がたなびいています。幾何学的な構図と爽やかな彩色が修験道の神聖な霊場であることを意識させます。シリーズ中の傑作に数えられている作品です。

ポイント