今月の一品

2024年1月

池田輝方「江戸の錦 物思い」

池田輝方「江戸の錦 物思い」
(いけだてるかた えどのにしき ものおもい)

池田輝方「江戸の錦 物思い」
横大判錦絵
明治36年(1903)
2024年1月2日(火)から2024年2月4日(日)まで
近代美人画の系譜―浮世絵から日本画へにて展示

作品解説

明治時代、浮世絵は衰退の途を辿りますが、新たな媒体である雑誌の挿絵や小説の巻頭を飾る口絵の流行によって伝統的な木版画の再評価もすすみました。挿絵画家の多くは浮世絵師や江戸から続く画派の出身で、日本画家としても活躍したことから、木版画に同時代の新しい表現が取り入れられていきました。本図は浮世絵師の流れを汲む日本画家、池田輝方(1883~1921)の15図からなるシリーズの1図です。

ポイント

江戸懐古をテーマとするシリーズ。女性の涼しげな顔立ちは日本画の表現ですが、帯は膠分の多い墨を使って艶を出し、襟元は版木で凹凸をつけた空摺(からずり)の技法など、伝統的な浮世絵版画の技法が使われています。