今月の一品

2021年7月

青釉高台鉢「風韻」

青釉高台鉢「風韻」
(せいゆうこうだいばち「ふういん」)

加藤卓男
青釉高台鉢「風韻」
1994年頃
当館蔵(染野義信氏・啓子氏御遺族寄贈)
6月29日(火)から9月5日(日)まで
涼を誘うかたちにて展示

作品解説

深みのある鮮やかなペルシアンブルーの青釉が美しい高台鉢です。全体に黒色顔料で植物文様が描かれ、器内面には水仙の花々とカマキリも描かれており、雅趣に富んだ作品となっています。一方で、外側面にはピンポイント的に金彩が施され、西アジア由来の異国情緒漂う器形と相まって、オリエント風の高貴な趣も醸し出しています。ペルシアのラスター彩陶器の復元に成功した作者の古陶磁へ寄せる強い思いが感じられます。

ポイント

加藤卓男(1917~2005)は、美濃焼の地、岐阜県多治見の陶芸家でありながら、ペルシアのラスター彩陶器や正倉院の三彩を復元した人間国宝として知られています。単に技法の再現にとどまらず、その技法を駆使して独創的な陶芸作品を創り出しました。